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ワキガ・多汗症

1.ワキガ・多汗症とは

ワキガは医学的には「腋臭症」と呼ばれ、その名の通りわきの下から独特の悪臭が発生してしまう症状のことです。ワキガは遺伝の傾向が強く、片親がわきがの場合50%、両方の場合は80%で遺伝すると言われています。

また、欧米の80%の人にわきがの症状がみられるのに対し、日本人では10%程度と欧米に比べて少なく、それゆえに目立ってしまう傾向にあります。

多汗症とは、気温の上昇などに関係なく多量の汗をかいてしまう症状です。

わきの下に局所的に汗をかく多汗症(腋下多汗症)が特に多いケースですが、他にも手の平や顔に多量の汗をかく症状や、全身から汗が出る多汗症もあります。

暑い時に多量の汗をかいてしまう「汗っかき」と多汗症は厳密には異なるものですが、汗が多くて困るという点では同じだと言えるでしょう。

多汗症はわきがとは異なり、生まれつきの体質というよりは、後天的に発症するケースが大半です。ホルモンバランスの乱れやストレス等が原因で、発汗を促す交感神経が過剰にはたらき、必要以上に多くの汗を分泌してしまうのです。

2.原因・メカニズム

人の体は気温が高いときやスポーツをしたときに、上がった体温を下げるために発汗しています。

汗をかくのは汗腺ですが、自律神経が汗の量をコントロールしています。生活していて困るくらいの大量の汗をかくのであれば、「多汗症」の可能性があります。

また、汗の量が多いとそれに比例してニオイもきつくなる傾向です。

特にアポクリン汗腺は汗そのものに独特のニオイがあり、栄養も豊富に含まれています。
その汗をエサにして細菌が増殖し「ワキガ」のニオイを発生させているのです。

原因① アポクリン汗腺の数が多い

汗腺はエクリン腺とアポクリン腺の2種類があって、思春期になるとニオイのある汗を各アポクリン汗腺が発達してきます。

アポクリン汗腺はフェロモンの働きをしていて、人それぞれ特有のにおいを持っています。ワキガの人はアポクリン汗腺が多いと言われています。

原因② 自律神経がうまく働いていない

発汗の機能をコントロールするのは自律神経です。しかし、甲状腺の病気や脳腫瘍などを持っていると汗の量をうまくコントロールできなくなります。

原因③ ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスは身体のさまざまな機能に影響を及ぼします。自立神経もホルモンのバランスが崩れるとうまくいきません。

さらに、性ホルモンの働きが活発になる思春期にはアポクリン汗腺の働きも活発になって汗の量が増えます。

原因④ 細菌の増殖

アポクリン汗腺から分泌された汗にはタンパク質などの栄養がたっぷり含まれているので、汗をかいたまま放置していると体の常在菌が急激に繁殖して腐敗臭を発生させます。

原因⑤ 遺伝

ワキガや多汗症は体質です。家族の中にも同じ症状で悩んでいる(いた)人がいる可能性が高いです。

3.できやすい部位

手のひら、足の裏

頭部、耳

乳輪やおへその周り

デリケートゾーン

4.ワキガ・多汗症の種類

ワキガ

脇の下はアポクリン汗腺が集中していて汗が多く分泌されます。
脇というムレが生じやすい環境もあって細菌が増殖しやすくより強いニオイを発生させやすいのです。
脇のアポクリン汗腺の働きを抑えたり汗腺そのものを取り除くことで治療します。

効果的な治療方法

ミラドライ、アポクリン腺除去手術

スソワキガ

スソワキガはデリケートゾーンにあるアポクリン汗腺の働きが活発で、女性は特におりものや生理、パンストなどでより蒸れやすく細菌が発生しやすい環境が整っていて強烈なニオイになります。

効果的な治療方法

アポクリン腺除去手術

局所性多汗症

局所性多汗症は手のひらや足の裏、ワキの下などの特定のパーツに大量の汗をかくことをいいます。

この汗は通常の体温調節とは異なり、強いストレスやプレッシャーなど精神的な要因でよく起こります。時にはケガや神経障害が原因になることも。

汗がしたたり落ちるほど流れるようであれば、生活の支障をきたす可能性があるので治療対象となります。

効果的な治療方法

ボトックス注射、塩化アルミニウムの外用、抗コリン薬や漢方薬の内服

全身性多汗症

全身多汗症は特定の部位ではなく、全身の汗の量が多い場合に該当します。

原因が不明なことも多いのですが、身体の交感神経の働きがうまくいかずに必要以上に発汗してしまうことや何か別に疾患が影響している可能性も。

効果的な治療方法

抗コリン薬や漢方薬の内服、向精神薬

5.予防・セルフケア

自分で汗をかく量をコントロールすることはできませんが、外食の際に汗をかきにくいメニューやニオイが発生しにくい衣類の選び方など、日常生活を工夫することで汗の量やニオイの発生を多少は抑えることができます。

刺激の少ない食事

キムチやチリソースなど辛み成分の入ったものは発汗を促す作用があります。
一般的にスパイスと呼ばれるものは外食の際には控えて家で食べるようにしましょう。

ムレにくい素材選び

アクリルやポリエステルといった化成繊維は汗を吸収しない上に熱がこもって蒸れやすいので、細菌の発生しやすい環境にピッタリ。
綿や絹などの自然素材は吸湿性も通気性も良いので蒸れにくく、ニオイを抑えることができます。

清潔に保つ

汗をかいたらできればシャワーで流したいところですが、汗をかいた衣類を着替えることで代わりになります。
下着やソックスなどは常に替えを用意して、トイレなどのタイミングで着替えるようにしておくと安心です。

また、汗わきパットなどを使って常汗を取り除けるようにしておくといいでしょう。

6.オススメの治療方法

ミラドライ

ミラドライはマイクロ波によって汗腺を破壊する、切らない治療法になります。

切開を伴わず、マイクロ波を照射して汗腺を熱破壊するため、術後の回復が早く、切り口から起こる皮膚の合併症の心配がございません。
アメリカFDA(日本でいう厚生労働省に当たる食品医薬品局)の承認を受けた安心安全な医療機器です。

ミラドライの詳細はこちら

ボトックス注射

脇の下はアポクリン汗腺が集中していて汗が多く分泌されます。脇というムレが生じやすい環境もあって細菌が増殖しやすくより強いニオイを発生させやすいのです。脇のアポクリン汗腺の働きを抑えたり汗腺そのものを取り除くことで治療します。

7.ワキガ・多汗症の注意点

ワキガや多汗症治療には効果の感じ方が人によって差があります。そこで、治療を続けながらセルフケアを平行して行うことでより治療効果が実感できるようなります。

ストレスをためないようにすることや制汗剤の使い方などにも目を向けてみましょう。

ストレスとの付き合い方

実は汗を大量にかくのは精神的なものも大きく関係しています。仕事で大きなプロジェクトを担っている、会議で自分の企画を発表するなどでプレッシャーになって汗がひどくなることがあります。

できるだけストレスを発散させたり避けるように生活するといいでしょう。

制汗剤の使い方

制汗剤などを使ってニオイケアをするのはいいのですが、香りによっては変なニオイになることも。

また、ニオイを気にして頻回に使用すると肌がかぶれることがあります。
香りでごまかすのではなく、殺菌効果のある成分を配合したものや汗をふき取るシートなど選ぶといいでしょう。

わき毛

汗腺は毛穴の奥にあり、ワキガの人は脇のムダ毛が多いことが分かっています。
ワキガが多いと汗や皮脂の量も多く、清潔に洗い落ちすのが難しくなります。

また、蒸れやすくて細菌が増えやすくなります。。ワキ脱毛をするとニオイが少なくなったと感じる人もいるので、ムダ毛処理をしてみるのもいいでしょう。

8.よくある質問

Q 自分でできるワキ汗対策はありますか?

A ワキ汗などは精神的な影響もありますが、食事のとり方や制汗剤の使用などでケアすることができます。

Q 手汗がひどいのですが、ボトックスはできますか?

A 手のひらにもボトックスを注入して汗を減らす治療ができます。汗の量をみながら定期的に注入することで、汗が出ない状態をキープできます。

Q ボトックスはどういう人に向いていますか?

A ボトックス治療のメリットは切らないで簡単にできることです。レーザーや手術よりもダウンタイムが短く、汗止めの効果はしっかり感じられます。仕事が休めない方や、痛みや傷に不安がある方、夏場だけ汗が気になる方にも向いています。

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